『太陽にほえろ! 1979 DVD-BOX II』が発売になりました。
DVDが完成したのもつかの間、「バップ屋」のご担当者から原稿の締め切りの催促がやってきます(笑)。DVD-BOXの制作サポートを発注頂いている高島幹雄が、僭越ながらDVDの制作エピソードを主体にしたコラムのようなものを書かせていただくコラムです。広く市販する目的の商品の中では書けない話がどこまでできるのか……?良かったら気楽におつきあい下さい。(僕よりももっと『太陽にほえろ!』の細かい部分まで詳しすぎる一般のファンの皆様で、コイツはユルくて気にいらないなと思う方は、ご無理にお読み頂かなくても結構です)
●『太陽にほえろ! 1979 DVD-BOX II』のBOXアートについて
1979(昭和54)年に放映された全52話を、2つのボックスに分割してリリースする第2弾です。1979年7月6日放映の第362話「デイト・ヨコハマ」から、1979年12月28日放映の第387話「雨の中の女」までの全26話を収録しています。
殉職と新刑事登場を2話連続ストーリーで描くという初の試み、1979年7月13日放映の第363話「13日金曜日 ボン最期の日」と1979年7月20日放映の第364話「スニーカー刑事登場!」が収録となりますので、ボックスの表面(仕事の用語では「ボックスの表1(ひょういち)」と言っています)の写真は、ボンとスニーカーの写真を使うことになります。
これまでマカロニ刑事、ジーパン刑事、テキサス刑事の殉職編を収録したボックスでは、箱の表1では極力、「出血」している写真は使わずにデザインを作ってきました。今回は、制作、販売各担当での検討の結果、御覧のようなデザインになりました。僕個人的には、封入ブックレットの表紙にしたものの方を写真としてのレアさとボンの立ち姿の良さから、箱の表面にしてみたかったですね。
●各中ジャケットの写真についてと、ディスク通算100枚目
中ジャケットの制作にまつわるトータルな意図は、過去のボックスのコラムをご参照頂くとして、さっそく各ディスクのジャケットについてお話ししていきましょう。
ディスクのナンバーは、ボックス2つごとに1つのサイクルになってますので、今回は前回のボックスからの続き、ということで「DISC-008」から始まります。
DISC-008は、第363話「13日金曜日 ボン最期の日」から被弾しながらも犯人・倉田に銃を向けようとするボンの全身写真です。当時もあまり使われていなかった写真だと思います。
ジャケットの裏面の集合写真は、ボンがレギュラーとして出ているのが前半2話だけですので、スニーカー刑事登場時期の集合写真に絞ることにしました。
DISC-009は、第369話「その一言」からスニーカーによる犯人逮捕のシーン。このボックスに収録された放映期間の各エピソードごとの場面写真では、意外とスニーカーのアクションや銃を構えての単独写真が無いのです。ボックスやブックレットの表紙に使っているものは、特定のエピソードのものではなくて、新人刑事の登場を宣伝するためのイメージ写真的に撮影されたものなのです。
DISC-010は、第371話「愛するもののために」の山さん。やはり山さんというとこのポーズが最も絵になるのではないでしょうか。
DISC-011は、第374話「直感」から、拳銃の名手らしいゴリさんの立ち姿です。元々は横位置の写真を、縦に使えるようにトリミングしてもらいました。オリジナルの無加工写真はジャケットの内側に掲載しています。
DISC-012は、第379話「旅の夢」での殿下と女性ゲストとの写真です。物語の中のことですが、ロマンティストな一面を持つ殿下だからこそ、旅を夢想する女性の思考が理解できたのではと思います。
DISC-013は、第382話「甘ったれ」。元々はジャケットの裏面に掲載しているゲストの頭師佳孝とロッキーとともに写る横位置の写真ですが、長さんだけをクローズアップして縦の写真に加工しています。
お気付きの方がいらっしゃるかどうか分かりませんが、DVDのディスク・トレイの下に文字がデザイン処理されているディスクナンバーが掲載されています。その大きな数字の下に小さく「Consecutive Nunbers-100」とあります。第1話「マカロニ刑事登場!」が収録されたディスクから通算して100枚目になりました。デザイナーさんの細かなこだわりで、マカロニ刑事編からシリーズ全体のDVDの通算枚数がわかるように入れられてきていたのです。
DISC-014は、第387話「雨の中の女」。ロッキー編の中でもハードな部類に入る作品です。当時は、亡き女優の小林千登勢さんが女性の狙撃犯を演じたことでも話題になりました。
●特典映像について
特典映像の「アンソロジーメイキング」は、前回のボックスと同じく3月12日に収録されました。このコラムを初めてお読みになる方は、『太陽にほえろ! 1979 DVD-BOX I』のコラムを先にお読み頂くのがいいかもしれません。
ボン役の宮内淳さん、ロッキー役の木之元亮さんと放映当時の日本テレビプロデューサーの岡田晋吉(「しんきち」さんと呼ばれるときもありますが、正式な読みは「ひろきち」さんです。)さんのお三方で、当時の『太陽にほえろ!』と番組を囲む周囲の状況、ボンの殉職、そして3人から見た、スニーカー刑事について語られました。
特典映像のスタッフ・クレジットに、筆者がスーパーバイザーとして名前が出ていますが、「何をやってるの?」という疑問があるかと思います。そう大したことではないのですが、撮影現場にてインタビュアーの金澤誠さんから話題についての相談、アイデアを求められればお応えし、出演者の方々がなるべく心地よく撮影に参加していただけるような雰囲気づくり的な会話、インタビュー中も聞き耳を立てて(?)、会話に出てくる固有名詞の間違いなどがないかなどを聞きながらチェックして、そういうものがあればコッソリと監督に伝えたり……、編集に入ると「オフライン」と呼ばれる簡単な編集をした初期段階のものをチェックして、必要に応じて使うスチール写真を用意したり、テロップでの文字の表記が間違っていないかどうかのチェック、最終編集まで立ち会わせて頂きました。スタッフ・ワークの事情により、筆者がここまでの特典映像に関与しているのは、
過去のアイテムではジーパン刑事ボックスだけで、その後は1978年放映分を収録したボックス以降のことです。
●オーディオ・コメンタリーについて
特典映像の追加撮影やオーディオ・コメンタリーでは是非とも、スニーカー刑事役・山下真司さんにもご出演頂きたく、制作担当者などが所属事務所にあたっていただいたのですが、前回のボックスのときと同様に、山下真司さんは、テレビなど各メディアで大活躍中であり、非常に多忙なスケジュールのため、今回もご出演を頂くことが出来ませんでした。残念です。
今回のオーディオ・コメンタリーは、第363話「13日金曜日 ボン最期の日」にさせて頂きました。収録が行われた日は、7月17日。スケジュールを決めた方は何も意識していなかったのですが、偶然にもボス・石原裕次郎さんの命日にあたる日でした。ボン・宮内淳さん、ロッキー・木之元亮さんのお二人で、ボンの殉職編を見ながら語り合って頂きました。ドラマを見ながら思い出されることもあり、特典映像でのお話とは違った内容でお楽しみ頂けることと思います。殉職シーンではお二人とも映像に見入るあまり沈黙もあります。これがまた非常にドキュメントな感じもしましたので、あえて言葉を埋めることはしませんでした。約4年間に渡って活躍したボンが、29年ぶりに再び殉職してしまったようなさびしさもありますが、このオーディオ・コメンタリーをもって、DVDの世界でもボンの物語にピリオドが打たれたようなイメージになりました。
次回のDVDは1980年に入ります。3月の放映で沖雅也さんが演じたスコッチ刑事が本格的に復帰、7月放映分では殿下の殉職と神田正輝さんのドック刑事が登場と、『太陽にほえろ!』にまたも変革期が訪れます。筆者は前半のボックスをシリーズの大きな区切りとなる殿下の殉職までにして、後半をドック刑事の登場から収録、という提案をさせて頂いていますが、まだ決定しておりません。 |